4月からでは遅い!? 総合内科専門医試験対策の開始時期

この記事は、2023年11月14日に更新しました

もくじ
Ⅰ. 忘れないで!願書請求期間と出願期間
Ⅱ. いつから試験勉強をはじめたの?
Ⅲ. まとめ
総合内科専門医の試験対策って、いつ頃からやれば間に合うの?
勉強方法って、どうやるの?

という質問をよくお聞きします。

正解はありませんが、筆者の反省を参考に挙げてみたいと思います。
なお、本コンテンツは『医師国試の復習に時間をかけすぎるな!?総合内科専門医試験の勉強方法』と連動して掲載しています。


Ⅰ. 忘れないで!願書請求期間と出願期間

筆者は以下の日程で試験に臨みました。

この図をご覧いただいてわかるとおり、

願書請求期間:1月から3月

出願期間:4月の一か月間のみ

・・・と、願書の出願期間のわりに、出願期間は一か月間しかありません。
ゴールデンウィークの準備に浮かれて、うっかり失念すると元も子もありませんね。
何事もそうですが、早め早めに手続きを済ませましょう。 特に年度末、年度初めは雑多ですから。

また、このテの申請書類には、

「あ、これやってなかった(焦)」

・・・という”抜け”が発覚するものです。
(たとえば、措置対象者でも”内科診療証明書”が必要です。)

とくに書類の不備というものは、〆切がちかづいて焦っているときに生じやすいものです。
余裕をもって提出できるように、4月の第一週には出願を済ませてしまいましょう
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Ⅱ. いつから試験勉強をはじめたの?

Ⅱ-1. 試験勉強は1月からはじめたが足りず・・・

試験勉強は、願書を出す1月頃からはじめました。
1日30分-60分程度の時間を確保してコツコツとおこないました。
むろん、急患が立て続けの日もありましたので、毎日試験勉強の時間を確保できたわけではありません。

いつ忙しくなるかわからないからこそ、早め早めに手をつけておくべきだと思ったのです。

しかし、それでも時間が足りませんでした

その理由は、 「医師国家試験対策のやり直しに時間をかけすぎた」 ことにあります。

Ⅱ-2. 医師国家試験問題は大幅にアップデートされていて、想像以上に復習への時間をとられる

医師国試の復習に時間をかけすぎるな!?総合内科専門医試験の勉強方法』に挙げた内容と重複しますが、筆者が取り組んだ試験対策は以下のとおりです。

①国家試験対策用クエスチョンバンク
②総合内科専門医試験対策用クエスチョンバンク
③内科学会発行のセルフトレーニング問題集
④内科学会発行の過去問題集
⑤マイノート
⑥内科学会誌掲載の『特集の理解を深めるMultiple Choice Questions(MCQ)』
⑦同年の認定内科医試験問題(復元)
⑧イヤーノート付属のデータマニュアル

の8つでした。
当時利用できる教材をフルで活用した結果だったとおもいます。

なお、講義DVDやWeb動画の利用も考えましたが、自分のペースで勉強したい性格だったので、それらは利用しませんでした。

これらの中で、まず筆者は医師国家試験対策のやり直しに着手しました。
基礎知識を固めなければ、応用が効かないだろうと思ったからです。

とはいえ、

「あまり早く試験勉強をはじめても、試験間近にわすれるだろう」

と思い、本腰をいれて取り組むのはゴールデンウィークあたりになる、という見通しをたてていました。

そこで、 「1-3月のうちに医師国家試験対策用のクエスチョンバンクを”とりあえず一周”しておいて、引っかかった問題を4月までにピックアップしておく」 という作戦を立てました。

本腰をいれる春までに、医師国家試験問題もある程度絞っておけば、効率がよくなると思ったからです。

しかし、いざ始めてから大きな誤算が生じました。

国家試験の内容が予想以上にアップデートされていて、解けない問題が多かった

・・・のです。

当初の筆者の見立てでは、「学生レベルなんだし、誤答なんて10問に1問程度の割合」と軽く考えていました。
ところが実際に解いてみると、4-5問に1問近くの頻度で誤答してしまいました
結局、1-3月まで”とりあえず一周”のつもりだったのが、内科系全教科のクエスチョンバンクを解くのに、6月くらいまでかかってしまったのです。

4月の末頃になると気持ちの焦りが出始めますし、医師国家試験対策用の問題集への”飽き”も生まれてきます。

そこで、5月に総合内科専門医試験対策のクエスチョンバンクにも手を出してみたところ、あまりの難易度に愕然としました。

「たとえ医師国家試験用の問題集をやりきっても、総合内科専門医試験に応用が効くとかそういうレベルじゃない」 と。

実際のところ、総合内科専門医試験の後だからこそ言えることですが、医師国家試験対策用の問題集は、基礎固めには最適ですが、総合内科専門医試験の対策としてはまったく不十分です。

総合内科専門医試験で求められるのは、基礎固め云々というよりは、重箱のスミのような豆知識と各科の現行のガイドラインが中身です。

医師国家試験のやり直しに時間をかけるよりは、セルフトレーニングに注力したほうがよいかもしれません。

「医師国家試験対策のやり直しにばかり時間を割いてはいられない」 と思い、5月半ばに作戦の立て直しを図ることにしました。
「医師国家試験のやり直しをしてから、総合内科専門医試験対策に取り組む」 という基本方針を止めて、 「とにかく早く総合内科専門医試験用のトレーニング問題を解いて覚える」 というように。

試験対策の中心には総合内科専門医試験対策のクエスチョンバンク、セルフトレーニング、過去問を据えることにして、”予備知識の補てん”という補助的なポジションに医師国家試験対策用のクエスチョンバンクを置くことにしました。

そのほか、むかし自作したマイノートの見直しや、MCQの解き直しも並行しました。

平日に1-2時間の試験時間だと、あっという間に3か月くらい消費してしまい、気が付くとお盆になっています。

イヤーノート付属のデータマニュアルもチェックしましたが、これは試験当日までに4-5割くらいしか終わりませんでした。

最終的にはなんとか総合内科専門医用の問題集は3-4周して、誤答もなくなるようになりましたが、医師国家試験対策の解き直しをやりきれずに試験を迎えることになったため、病態生理の理解がいまひとつのままになってしまいました。

例えるなら、慌ててメッキを重ね塗りしたような感じの試験勉強でした。

あと1か月ほど時間があれば、医師国家試験用の問題集に注力できていたかもしれません・・・。

Ⅱ-3. 病歴提出もはやめにおこないましょう。

筆者は措置対象者だったため、病歴の提出は免除されました。
ですが、非措置対象者は試験勉強と並行して書類をまとめていかねばなりません。
前述したとおり、いろいろ手を出していくうちにあっという間に時間が無くなります
実際に提出するのは4月ですが、年度末-年度始めは忙しいため、1-3月までにはレポートは仕上げておくべきでしょう。

なお、このレポート作成そのものが試験勉強に直結するため、論文を書くつもりで取り組んだほうが、結果的には時間の節約になると思います。

Ⅲ. まとめ

総合内科専門医試験の勉強は、いくら時間があっても足りません。

まず医師国家試験のやり直しから考えている方は、「半年くらいかかる」と見積もっておきましょう。
総合内科専門医試験は、医師国家試験対策が十分だったとしても、試験問題の難易度が高く、合格ラインには到達できません。

4月以降は総合内科専門医試験対策用の問題集に力をそそぐべきです。

総合内科専門医試験対策では、不足がちな練習問題を補完するために立ち上げたページです。随時更新して参りますので、ぜひご覧ください。

POINTS!

スケジュールは意外にタイト!手続きは後回しにせず、早めにすませておきましょう。
医師国家試験対策のやり直しには半年かかる。
総合内科専門医試験対策用の問題集は、優先して完璧におさえましょう

 

 

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